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「七つまでは神のうち」鑑賞記。

  • 2011/09/01(木) 12:00:00

毎月1日は映画デー!

ということを励行しているわけでもないのですが、
1000円均一で観られるとなれば、足を運んじゃいますよね、映画館。


ということで、
「七つまでは神のうち」という映画を、観て参りました。

「七つまでは神のうち」公式サイト

いつぐらいからか、『Jホラー』と呼ばれる作品群は、
正直なところ、『アイドル青田買い市場』みたいになりつつあるなあ。
映像は、もう主演の子のPVみたいなつくりになっていることが多く、
ストーリーは非常にわかりやすい幽霊アクションか人情噺のどちらか。
おまけに中盤しばらく寝てても、すべての因果関係がわかる…くらいの
クライマックスの怒濤の説明。
という図式が出来上がっているように思っていたのです。


そこに、ヲトナの事情がいっぱいあるだろうことは、わかってるんだけどさ…。
それに、どうせ観るなら可愛い女の子が真ん中にいた方が嬉しいのは、
わたしだって一緒だけどさ…。



「七つまでは神のうち」も、スターダスト・プロモーションの
美少女を中心に据えたホラー映画なんですけれども、
そうした前述の如き作品からは、群を抜いて『ホラー』していました。
その理由を、まさか監督ご自身の口から聞けるなんて。



上映時間になって、まだ明るい館内に
会場スタッフがマイクを持って、現れました。
「本日、監督の三宅隆太さんがご来場くださっているので、ごあいさつをお願いしたいと思います」

沸いた…!!少なくとも、わたしのこころは!!

と、いうのも。
三宅隆太監督は、わたしが愛して止まないホラー映画
(わたしが如何に呪怨を愛しているかは、改めてまた)
呪怨』の最新作(2009年6月)『呪怨 白い老女』の監督なのです。
オリジナル版『呪怨』の監督である清水崇氏が原案・監修にまわり、
映画のアイコンである『伽椰子』と『俊雄』から遠ざかり
若手に撮らせる、という試みで制作された2本のうち1本だったのですが、
思いのほか、よかった。
呪怨』の持っている禍々しさや恐怖の素因
(因果関係がありつつも、それを超越してしまった感のある強烈な『八つ当たり』)を、
正しく引き継いで、かつ新しく、過去作とのミッシング・リンクも描きつつ
つくられていた、緻密な作品だったのです。




その三宅監督の新作であったが故に期待していた、というのもあるのですが、
観る前に伺ったお話は、非常に重みのあるものでした。

まず
ホラー映画を撮っていると
『そんなに人を驚かすようなもんばっかり撮ってて、なにが面白いの?』
と訊かれることがあるが、
僕はホラー映画というのは『おもてなし』のジャンルだと思っている。
『泣いた』とか『笑った』とか、いろんな感情を映画から貰って帰れると思うが、
『どよーん』とした、重苦しい気持ちをお土産にしてもらうのも、
『おもてなし』の一種じゃないだろうか」

という話、
そして

「最近の映画は説明過多で、因果関係のすべてを解りやすく説明してしまっていて
観ていると『あれ、俺、信用されてないのかな?』という気持ちになる。

解ってもらうことも大事だけれど、もっと余白を残して、謎を残してもいいと思う。
そして『どよーん』という気持ちを持って帰ってもらってもいいし。
そこで、この「七つまでは神のうち」という作品は、
想像力ののりしろの部分を多めに作った。
だから、のりしろのまま貼られていない部分もあるし、
そうした余白を、想像力で埋めてもらうのもいいと思う」

完全ではありませんが、このような感じのこと2点を、
とても人当たりのいい笑顔で、やわらかく語ってくださいました。

その「七つまでは神のうち」ですが、
“日本の怪談”を踏襲した、因縁ものです。その意味で、
やはり「新耳袋」や、都市伝説をモチーフにしたJホラーに通じる部分も多く、
最後まで観るとストーリーはすごく解りやすく作られていることに気づく。

でも、この
「最後まで」
というのが、大事なところ。
ミッシング・リンクが多く
そして、扱われるモチーフの因果関係を結びつけることにものすごく頭を使う、
“映像で作り上げるミステリー”として、カナリ完成度が高い、と思うのです。
もしオチに早い段階で気付いちゃったとしても、
飽きさせられることがない。“オチ”に至るまでに、予想以上のことがいっぱい起こるから。

最後まで観終えて感じたのは、
漫画家・山岸涼子のホラー作品と後味が酷似していること。
彼女の漫画は、ヴィジュアル的にも心理的にも、
わたしは日本でいちばんこわいホラーだと思っています
(実際、友人に「あんたがいちばん怖いと思うマンガ貸して」と言われ、
山岸涼子の「わたしの人形はよい人形」を貸したら、夜中に
「読んでたら怖すぎて眠れなくなっちゃったんだけど、どうしてくれんのよ、もー!!」
という電話がかかってきた)





そしてあの執拗な恐ろしさは、
呪怨』シリーズの、不条理なまでの執念深い八つ当たりに通じるものがある。
「七つまでは神のうち」の根底にも、その因縁は宿っていて、
“日本の怪談”のいちばん底冷えのする部分を、巧みに換骨奪胎してきた成功例に
名を連ねる作品ではないかな、と思います。


あと、主演の日南響子ちゃん、怪談顔の若手女優さんとして、素晴らしいです。
もうそろそろ怪談の季節もおわっちゃうけど、まだまだ暑いから
みんな底冷えしに行くといいよ!!

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